新芽の予感―
福島県飯舘村―ここは阿武隈山系の北端に位置し、ヤマセと呼ばれる山間高地特有の風が吹き込んでくる。そのため夏は涼しく、冬が厳寒になる。「青葉みかげ」はこの村の南部にある戦山(標高863m)で、みちのく銘石会の三浦工業求i本社=飯舘村)と挙瓶石材店(本社=郡山市)によって採掘されている。
 
その名の通り、この石は青味を帯びた色調に特徴がある。まさしく青葉の季節に野山の植物が「一斉に新芽を吹いたような感じ」(採石・品質責任者=三浦工業求E三浦健一専務)で、研磨すると「味わいのある美しさと艶やかな光沢」(同=挙瓶石材店・佐久間光雄氏)が顔を覗かせる。
寒冷地と特産品の関係―
一般に東北・上越地方などの寒冷地ほど有名な温泉地や特産品が多い。温泉は山形の天童、蔵王、宮城の鳴子、秋保、福島の飯坂、磐梯熱海、東山、いわき湯本など。お米は新潟産「コシヒカリ」宮城産「ササニシキ」、福島産「ひとめぼれ」などが有名。日本酒に至っては数え切れないほど沢山ある。
 
これは「温泉地」→火山→造山活動→山岳地帯→岩清水→名水→「お酒」、また山岳地帯→昼夜の寒暖差が大きい→稲作に最適→「高級米」という構図が浮かんでくる。そして当然、造山活動→山岳地帯→石材資源の宝庫→「銘石」という構図も当てはまる。まさしく銘石は生れるべくして誕生したのだ。
飯舘村も然り。ここの気候条件に合わせて畜産や米、高冷地野菜、花弁等の生産に力を入れている。主な特産品は、あぶくま高原で育った「飯舘牛」、飯舘産米100%の醸造酒「おこし酒」純米大吟醸「飯舘」など。そして銘石「青葉みかげ」「花塚みかげ」等となる。

真の銘石とは…
ただし銘石といえど難点もある。大材があまり採れない。最大寸法で四立法メートル、重さにして10t程度まで。「小さな黒玉やキズ、ムラがあるので、色合わせが大変」とは加工現場の声。しかし、石質が硬く、吸水率が低いので「艶もちは大変良い」という。銘石はその材質を知り尽くし、最適な加工を施してこそ真の銘石となりうるのだ。

   
◎三浦工業    TEL=0244‐42‐0251
   ◎二瓶石材店  TEL=024‐973‐3111