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| 酒船石遺跡(奈良県明日香村)〜斉明天皇の斎場跡!? 亀型石造物などが出土〜 |
奈良県明日香村の酒船石遺跡から亀の形をした水槽らしき石造物や石段などが発見された。
写真をご覧になればわかるように、発見された石造物の一つは「亀」の形。どこから見ても「亀」なのである。しかもその加工は現在の技術を持ってすれば容易であろうが、1300年以上前の代物。圧巻だ。
ではなぜ「亀」なのか。中国思想によるもの、と言われているがはっきりしな い。「スッポン」という説もあるようだが…。
今回発見された石造物などは、飛鳥池遺跡に建設中の万葉ミュージアムの道路予定地の発掘中に見つかった。飛鳥時代の斉明天皇(女帝、在位655〜661年)の時期の遺跡と推測され、祭祀などに利用された庭園ではないかと考えられている。
亀型の石造物と小判型の石造物を南端に、その廻りには人頭台の石を敷き詰められ、東側には石段がある。使用された石は同地方で取れる花崗岩で、敷石の至る所に砂岩も使われている。
小判型石造物から亀型石造物の鼻へ、そして尻尾へと水が流れるような配置。小判型石造物の突起の穴の位置が、水槽底より8p高い位置にあることから、水槽にたまった不純物は沈殿し、上澄みのきれいな水が亀型石造物に流れることになり、浄化作用も考慮されたようだ。
この酒船石遺跡はそもそも伝飛鳥板蓋宮跡の東の小高い丘(竹林)の頂上に謎の巨石「酒船石」があることに由来する。花崗岩製で、平らな表面に丸い窪みや溝が刻まれている。今回の発見で、「酒船石」の謎も解決す るのではと期待が膨らむ。
当時の石工は渡来人といわれるが、石屋の先輩であることは間違いない。どんな思いでこの仕事をしたのか。1300年以上後に、日本中の考古学ファンを魅了できると思ったであろうか。
「石」であったから今も現存する。そんな素晴らしい素材に毎日携わっているのがこの業界。こういった遺跡、文化、技術は、残さなければならない。
◎明日香村教育委員会=奈良県高市郡明日香村大字飛鳥112
◎写真提供:奈良県立橿原考古学研究所 | |